人が考えてることをバンバン当てるメンタリスト・DaiGoの登場でメジャーになったメンタリズムですが、心理学とは少し違うんです。
なのでまずは「メンタリズム」と「心理学」の定義の違いを解説していきます。
またDaiGoのようにメンタリズムを駆使できれば、営業やビジネスで圧倒的な成果を出すのも夢ではありません。
今回は営業マンだった僕がDaiGo著「一瞬でYESを引き出す心理戦略」を読んで、実践して効果を感じた7つの方法についてもお話するので、ぜひ営業シーンやビジネスシーンで活用してみてください。
目次
心理学の定義
心理学の定義とは「心と行動の研究」です。
「表情」や「身体の動き」、「しぐさ」、「使う言葉」、「持ってるモノ」などから相手が何を考えていて、深層心理ではどう思っているのかを研究してるのが心理学です。
この定義は、最大の心理学者が所属している最も古いアメリカ心理学会が提唱しています。
- 何かを思い出す時には目が自然と左上を向いて、何かを想像する時には目が右上に向く。
- 相手が腕組みをしている時は、自己防衛をしてる。相手を警戒したり、自分を傷つけないようにしている。
- 必要以上に大きいバックを持ち歩いている人は、心配性の傾向がある。
- 「でも」が口癖の人は、ネガティブの傾向がある。
こんな風に「心理学」は、相手のしぐさや言動を観察して「相手が深層心理で何を考えているのか」を理解したり、どういう人物なのかを判断したりします。
メンタリズムの定義
「メンタリズム」は人が考えてることをバンバン当てるDaiGoの登場で有名になりました。
「これがメンタリズムです。」
このフレーズが印象的ですし、なんだか言いたくなりますよね。
この「メンタリズム」は、実はメンタリスト・DaiGoが生み出した考え方なんです。
DaiGoはメンタリズムの定義を「行動や態度、言葉などから心理を読み解き、相手を誘導する技術」としてます。
なので「メンタリズム」は以前からあったものではなく、DaiGoが作り出した造語なのです。
心理学とメンタリズムの違い
「心理学」と「メンタリズム」の違いは、相手を誘導する目的があるかどうかです。
「心理学」と「メンタリズム」に大きな違いはありません。
むしろ相手の行動やしぐさ、言葉などから心理を読み解いたり、相手がどのような人物なのかを理解する点ではまったく同じです。
ただ、明確に違うのは「心理学」と「メンタリズム」のゴールです。
「心理学」は「相手の深層心理を読み取り、どのような人物なのか」と相手を理解するのがゴールで、「メンタリズム」は「相手がどのような人物なのか把握して、相手を誘導する」と相手を誘導するまでがゴールなんです。
なので「心理学」を発展させたものが「メンタリズム」みたいなイメージです。
営業やビジネスで使える7つの方法
それでは営業やビジネスで使える7つのメンタリズムを紹介していきます。
これは僕が営業マン時代にDaigo著「一瞬でYESを引き出す心理戦略」を読んで、実践して効果があったものです。
ぜひ参考にしてみてください。
相手より先にアクションを起こす
初対面の人と会うときには、挨拶や名刺交換をします。
その時に相手より先にアクションを起こせば、その場の主導権を握れるんです。
お客さんと顔を合わせた瞬間に挨拶をしたり、先に名刺を渡したりするといいですね。
そうすれば話しやすくなりますし、相手も自然と主導権を渡してくれます。
この心理状況は学生時代の入学式やクラス替えの日などに似てます。
初めて会う人が多いなかで誰よりも先に大声で笑ったり、話してたりすると周りはリーダー格だと認識するし、少なくても注目は集めますよね。
緊張感があるなかで先に行動したり、少し大きな声で存在感をアピールしたりすると、その場の雰囲気を自分色に染められるんです。
交渉する時間帯
交渉におすすめな時間帯は「午後イチ or 夕方16時から18時」です。
午後イチはランチ後でお腹いっぱいなので、脳の動きは鈍くなり説得されやすい時間帯なんです。
お腹が空いてるとイライラしたりせっかちになったりしますが、満腹状態なら気持ちに余裕がでるのでOKと言いやすいんですよね。
一緒にランチするのも効果的です。
また「16時から夕方くらい」も交渉事に適してます。
この時間帯は1日の終わりで開放的になってたり、疲れがドッと出たりする時間帯なので脳の動きが鈍く説得されやすい傾向にあります。
ヒトラーが16時から夕方にかけての時間帯を有効活用していたという話も有名ですよね。
相手が使っている言葉を多く使う
相手との距離感を近づけたい場合や提案を受け入れてもらいたい場合には、自分の言葉ではなく相手がよく使っている言葉を使用すると交渉がスムーズにいきます。
相手の動作を真似するミラーリングの言葉バージョンですね。
相手が普段使っている言葉を使うと、相手は潜在意識レベルで「この人の言うことは正しい」とか「なんだか共感できる」などと思ってもらえます。
これは1人暮らしの人が地元の言葉や方言を聞くと落ちついたり、話しかけやすかったり、友だちになったりするのと似てます。
相手に選択肢を与える
相手になにかを提案する場合、1つだけではなく、3つ程度の選択肢を与えましょう。
選択肢が1つだけだと「選ぶか選ばないか、買うか買わないか。」のYES・NO問題になります。
ですが相手に複数の選択肢を与えると「選ぶ」行動に繋がり、「選ばない」選択はなくなるんです。
「この3つのうち、どれが良いですか?」と聞かれたら、自然と1つ選びますよね。
もし「どれも良くない」と言われたら「どれが一番マシですか?」と聞けば、相手が求めているものに一番近いのを知れます。
なので複数の選択肢を提案すれば失敗する可能性は減るし、提案を重ねるたびに承諾してもらえる確率も上がります。
クレーム時には大袈裟に謝罪する
ビジネスシーンにはクレームがつきものです。
その際には大袈裟に謝罪しましょう。
お客さんや上司がクレームを言う場合に、相手が一番求めているのは謝罪です。
まずは自分のほうが正しいと証明してほしいので、謝罪すれば大きなトラブルにはなりません。
だけど、軽く謝罪しただけでは相手の怒りが収まらないケースはあります。
そんな状況なら大袈裟に謝罪をすれば、相手が「そこまでしなくても」と恐縮するので、クレームの対応時間を短くできます。
ただ、相手がクレーマーなら話は別です。
クレーマーは見返り(金品や商品など)を求めてくるので、簡単には謝罪しないようにしましょう。
まずはクレーム内容をしっかりと把握して、本当にこちらに落ち度があるのかを確認してください。
そして、こちらに落ち度があるなら大袈裟に謝罪をして、こちらに落ち度がないなら説明をしっかりとしましょう。
覚えてほしいことは繰り返し伝える
相手に覚えてほしいことがあるなら、「同じ言葉」や「意味は同じだけど違う言葉」で繰り返し伝えましょう。
人の記憶は時間とともに無くなっていきます。
エビングハウスの忘却曲線だと「20分後には42%」「1時間後には56%」「1日後には67%」もの記憶を忘れると言われています。
ポイントは「20分後に42%」も忘れていることです。
ビジネスシーンにおいて、交渉時間が20分以上になるのは普通ですよね。
だけど、その交渉時間中にも説明した内容の約半分は忘れているので、相手に覚えてほしいことや忘れてほしくないことは定期的に繰り返しましょう。
お礼メールで繰り返し伝えたり、覚えやすい言葉にしてあげたり、「これだけは覚えておいてください」と1つに絞ってみたりなど、工夫しながら相手に繰り返し伝えるといいですね。
また相手との共有言語を作れば、信頼関係もどんどん強くできます。
「商品」も「人となり」を提案する
お客さんとの商談時や上司と話す時には、自分の「人となり」を提案しましょう。
インターネットが普及して、個人消費者だけでなくビジネスシーンでも人に会わずして、求めているものが手に入る時代になりました。
これからB to CだけでなくB to Bにおいてもインターネットで購入する時代に突入します。
そんな時代に営業マンが生き残るには「人となり」しかありません。
相手に寄り添ったり、相手の状況を相手よりも把握したりするなど、1人の営業マンではなく信頼して相談できる人に変貌していきましょう。
そうなれれば「売る側 VS 買う側」の対立構造ではなく、協力して同じ課題を解決していく同志へと変わっていきます。
また商品やサービスは、新しくて性能が良いものがすぐに発売される時代なので、相手にとって何がベターなのかを伝えられる営業マンになれるといいですね。
メンタリズムは凄い!
今回は、『心理学とメンタリズムの定義の違い|営業やビジネスで使える7つの方法』をテーマにお話をしました。
心理学とメンタリズムの大きな違いはありません。
心理学を応用したものがメンタリズムなんですよね。
また今回ご紹介した7つ方法は、僕が効果を実感したものなので、ぜひ試してみてください。
他にも色々と活用できるメンタリズムはあるので、詳しく知りたい方は「一瞬でYESを引き出す心理戦略」を読んでください。